でもってその二日後に渋谷シネパレス上映最終日にまた観に行っちゃいまして、2度目はうろ覚えで描いたところを再確認し色々な間違いに気付きつつ、ラストシーンで泣きそうに。ここでは日本未発売品を含むクーキーグッズ抽選会があり、缶バッジが当たりました。本国版ぬいぐるみか設定集当てたかった…
封切り上映中の同じ作品を再度観に行くのは「ホドロフスキーのDUNE(計3回)」以来。Twitterを見るとカーチェイスシーンを「MADMAX Fury Road」になぞらえて「クーキー 怒りのデスロード」なんて言われてますが(公式Twitterさんも言ってます)、そこだけを切り取るのは勿体無いし、子供時代の素晴らしさと成長を描いた本当に素敵な作品でした。勿論デスロードな要素も最高なんですけどね。(ちなみに本国での公開は2010年「MADMAX Fury Road」より前の作品です)
注)森が主な舞台なので本物の虫がいっぱい出てきます。
数観てる訳じゃないけどチェコアニメっていうとクルテクとかアマールカみたいな子供向けの作品か、イジー・トルンカとかヤン・シュヴァンクマイエルみたいなアート寄りの印象だったんだけど、この映画で完全に覆りました。 普遍のテーマや劇映画としてのエンタメ性と芸術作品としての人形劇文化とのバランスが大変心地よかったです。
監督・製作・脚本/ヤン・スベラーク 撮影/ウラジミール・スムットニー 音楽/ミハル・ノビンスキ
出演/オンジェイ・スベラーク、ズディニェク・スベラーク、オールドリッチ・カイザー
(原題:Kuky se vraci チェコ/2010年 95分)
劇中の世界観で思った事(多少内容に触れてます)
・先代村長でアヌーシュカの父親は鬼のような人だった
・アヌーシュカは他の森の神や妖精達とは違う存在(名前からしてインド系?)
・現村長ヘルゴットはMADE IN CHINA
・クーキーを次期村長に推してる
以上から外から来た者(来訪神・まれびと)を土地に定住させ長として崇拝する原始宗教的な伝承・神話がチェコにはあるのかな?なんてことを考えたり。
原題「kuky se vrací」は「クーキーの帰還」だそうで、それが意味するのはオンドラ少年の元なのか森への帰還なのか。妄想の中で一人遊びをするのが好きな子ども時代を送っていたらたまらない映画だと思います。 ソフト化されたら確実に買っちゃうな。